スイングの進化論

久しぶりにレッスンに来られた方のスイングをチェックすると、大きくスイングが変わっていることがあります。


そのほとんどの場合が悪い方へ変わっています。


自身ではわからなくても、時間が経てば無意識のうちにスイングは変わってしまいます。


スイングはナマモノです。放っておけば腐ってしまいます。


ではどうして時間が経てばスイングは変わってしまうのでしょうか?

それは「楽な動きをしてしまうから」「他の動きを補おうとして、新しい動きが生まれるから」


①楽な動きをしてしまうから

ゴルフのスイングは元々楽な動きではありません。

スイング中、体の中の筋肉が引っ張り合いっこをしたり、捩れたりします。楽ではない動きを意識し行うのがゴルフスイングです。なので自身で意識しなくなった時、自然と体は楽な動きをしてしまいます。そして、スイングが少しずつ悪い方向へ進んで行きます。


②他の動きを補おうとして、新しい動きが生まれる

例えば、スライスが出るのでスイング中無意識のうちにスイングを細工してしまっている時です。

体の修正本能が勝手にはたらいて、体が無意識のうちに表面的な新しい動きを生み出します。

これが重なると不合理な動きの上塗り状態になります。

根本的な悪い動きを直さなければ、無意識のうちに新しい不合理な動きが生まれます。


自然とスイングが変わることを私は「進化」と呼んでいます。進化には「良い進化」と「悪い進化」があります。


ミスする根本的な悪い動きを直すことにより、その他の小さな悪い動きが自然と退化しなくなっていきます。


これが「良い進化」です。この「良い進化」のきっかけを作るのがコーチの役目です。


ひとつの悪い動きというのは、他の動きを補おうとしてうまれた動きです。

この新しい動きは、本人に自覚はありません。


他の動きを直さなければ、新しい動きはなおりません。


悪い動きというのは、人間の持っている修正本能が働いて、自動修正によって生まれた動きなのです。


自分ひとりでゴルフをしているとこの補う自動修正の動きが増えてきます。


最初は1つだったのが2つになり、3つになり、10年後にはなんともカッコ悪いスイングになってしまっています。

私の役目は、新しい動きを直すといううわべてきな修正方法ではなく、根本を見付け出すことです。


例えば私の生徒の方で、インパクトで左肘が曲がってしまうという方がいらっしゃいました。どうしてもインパクトで左肘が曲がらないようにしたいとレッスンにこられました。


今まで無理矢理インパクトで左腕を伸ばそうと試みられたみたいですが、上手くいかなかったということです。

ほとんどの場合インパクトで左肘が曲がるのは、インパクト時の左肘の使い方だけが原因ではありません。


ダウンスイングでトップのポジションから上半身がボールの方向へ近付くので、それを補うためにインパクトで左肘を引いてプラスマイナス0にするという場合がほとんどです。


つまりインパクトで左肘を引くという動きは、ダウンスイングで上半身が突っ込むという動きを補うために生まれた動きなのです。


なので、インパクトで無理矢理左腕を伸ばすことだけ意識して逆にスイングがギクシャクしてします。


インパクトで左腕をまっすぐにするためには、まずはダウンスイングで上半身が沈まないようにすることからスタートしなければいけません。

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